12月15日から始まった古都奈良の一年を締めくくる「春日若宮おん祭」(国指定重要無形民俗文化財)で12月17日、あでやかな時代装束をまとった約1,000人が参加する「お渡り式」が行われ、多くの観衆が見守る中、行列が奈良の町を練り歩いた。
同祭は天下泰平、五穀豊穣(ごこくほうじょう)を祈って1136(保延2)年に始まったとされ、今回で874回目。お渡り式は、祭礼の参加者や芸能者が行宮に遷られた若宮神の元に向かうための社参行列。
シャープの町田勝彦会長が関白の格式を表すこの行列の中心的な役割を担う「日使」(ひのつかい)を努め行列を先導し、12時に奈良県庁前を出発、JR奈良駅前や三条通を経由して春日大社境内の一ノ鳥居前にある「影向の松」の前で「松の下式」を行った後、お旅所に向かった。