「奈良町、ならまち、にゃらまち」――そんな駄じゃれをきっかけに始まった「にゃらまち猫展パート5」が5月25日から、鶉屋倶楽部(奈良市中新屋町、TEL 0742-22-7227)で開かれ、連日多くの人が詰め掛けている。
同展は、鶉屋倶楽部のビルのオーナーが、猫が多いとされている奈良町に掛けて「にゃらまち」と呼んだじゃれを機に、地元で飲食店を営む野村修司さんが「にゃらまちって言うなら、ほんまに猫にちなんだないかやりたい」と2005年から始まった。
野村さんは「作家や来場者が楽しめれば」と、期間中は自身の店を休んで同展に取り組んでいるが、入場は無料で、作家から2,000円の参加費を徴収するのみ。そうした野村さんの人柄もあり、同展は口コミで広がり、年々参加する作家や来場者も増えている。
今回は、県内を中心とした作家約40人の作品1,000点以上が並ぶ。会場では、シンプルなデザインで毎年好評を得ているという後藤恭子さんの招き猫をモチーフにした「猫ストラップ」(1,000円)、大門浩亮さんの和紙で作られた猫の中にライトを入れ、優しい光を放つ猫の灯火器(1,500円)などが人気を集めている。このほか、Bunjirohさんのペンダント(3,500円)や、佛師の渡邊一空さんが手がけた木彫りのブローチ(3,500円)などの著名な作家の作品も。
世の中の流れを斬新な切り口でイラストにする堀口文雄さんの今年の作品は「てんとくん」。股間のもり上がりと、「せんとくん」「まんとくん」「なーむくん」などを掛けたと思われるネーミングが特徴。価格は10,000円。
野村さんは「とにかく10回を目標にやっていきたい。(この企画展をきっかけに)奥深い奈良町を散策するきっかけになれば」と話す。
開催時間は11時~17時。今月31日まで。30日14時からは、亜子米さんと赤猫さんによる朗読と唄の弾き語りライブを行う。