料理研究家・シェフ 川上文代さんの「低温真空調理講座」が6月9日、奈良蔦屋書店(奈良市三条大路1)で開催された。
低温真空調理は、沸騰させない低温の湯の中で素材を袋に入れて真空密閉し調理する方法。「デリス・ド・キュイエール 川上文代料理教室」(東京都渋谷区)を主宰する川上さんが、自身の著書を使いながら解説した。
川上さんは講座で「湯の温度を一定にできる低温調理器を使うと確実な温度設定ができる。雑菌の不安もクリアできるので安心安全に食を提供してほしい」と話し、低温調理器の実演では透明の水槽を使うアイデアや温度設定の考え方などを伝えた。低温真空調理した野菜のピクルス、ローストビーフ、果物のソースなどを試食した参加者からは、「簡単なのにやわらかくておいしい」などの声が上がった。
大阪市から参加した平岡かおりさんは「こうじ作りや薬膳料理に興味があるので、この調理法も取り入れて家族の健康のためにおいしい料理を作りたい」、生駒市の渡瀬奏子さんは「料理によって設定温度が違うところが大変だと思っていたが、覚え方のコツやアイデアを教えていただいたので実践してみたい」と話していた。
川上さんは「うまみや香りを逃さずに、誰が作ってもおいしくできる。プロに負けない手作り料理を楽しんで」と参加者に呼びかけた。