登美ヶ丘北中学校区地域教育協議会の本年度の活動発表会「とみきた塾発表会」が1月18日、登美ヶ丘公民館(奈良市中登美ヶ丘3)大ホールで開催された。
同協議会は奈良市の各中学校区に設置され、地域の人たちが子どもを育て学校と共に運営する、奈良市教育委員会の「地域で決める予算事業」に基づくもの。
「とみきた塾」は通常学校では経験できない授業を行う。ひつじクラブ、合唱クラブ、ダンスクラブ、星空クラブなど現在13講座、291人の子どもたちが学んでいる。
「ひつじクラブ」は、春から秋にかけて、登美ヶ丘北中学校の敷地に除草を目的にヒツジ4頭を放牧し、地域みんなで世話をするもので、全国で初めての取り組みとして知られる。
発表会では、クリスマスコンサートを近隣のイオンで毎年開催し福祉施設などでも演奏する合唱クラブの歌、ダンスクラブの元気なダンス、「ひつじクラブ」によるヒツジの話、「星空クラブ」の星空観察の話など、活動報告と発表が行われた。
特別出演のNPO「ピースウィンズ・ジャパン」は「ワンコとヒトの幸せのために」をテーマに講演。保護犬活動のことを教材にしている生徒らがおり、熱心に話を聴いていた。災害救助犬やセラピー犬の育成、殺処分ゼロを目指す保護犬活動の話や保護犬との触れ合いもあった。
小学1年から落語を始め現在高校1年の六斎亭空念仏(ろくさいていからねんぶつ)さんこと阿部空也さんは、若さあふれる軽快な落語で会場を沸かせた。
参加者は「ダンスはとても楽しく、こちらも自然と笑顔になれた。軽やかで楽しい落語も聴かせてもらい有意義な時間だった」とほほ笑んだ。
同協議会の村内俊雄会長は「地域が学校の教育活動を支援している姿を見て興味を持ち、活動に加わる人もいる。とみきた塾は学校や学年を越えた活動、子どもたちに大切な経験になっていると思う」と話す。