大和文華館(奈良市学園南、TEL 0742-45-0544)で現在、特別企画展「『物語と絵画』文学と美術の出会い」が開催されている。
同展は、源氏物語の中にも書かれ古くから親しまれてきた絵巻物の名品「寝覚物語絵巻」(国宝)や「現時物語浮舟帖」(重文)に加え、奈良絵本など38点を特別出展。うち9点が初出展。
主な展示は、平安時代に書かれ日本文学史上最古の長編物語として知られている「宇津保物語」の初巻「俊蔭(としかげ)」を題材にして6場面が描かれている個人蔵の屏風「宇津保物語図屏風」(江戸時代)を今回初公開するほか、金箔が散らされ鮮やかな彩色が特徴の「文殊姫」(江戸時代)や、奈良絵本の最高級の豪華さを誇る「村松」(江戸時代)なども展示する。
期間中、特別講演も開催する。8月30日=大阪府立大学准教授の青木賜鶴子さんによる「描かれた伊勢物語」、9月20日=奈良大学教授の塩出貴美子さんによる「富文庫の奈良絵本について」。いずれも14時から。
開館時間は10時~17時(入館は16時まで)。入場料は、一般=600円、小・中学生=300円。月曜休館(祝日は開館、9月24日が休館)。9月27日まで。同館は、この展示を最後に約1年間休館しリニューアル工事を行う。