やまと郡山城ホール(大和郡山市、TEL 0743-54-8000)の大ホールで5月28日、小児がんに冒されて15歳の若さで他界した少女と、同室に入院した主婦との手紙のやり取りを記した著書が原作の「育子からの手紙」(村橋明朗監督)が奈良県内で初め上映される。
結核性股関節炎の治療で入院した副島喜美子さんが、小児がんと闘う当時13歳の増岡育子さんとたまたまベッドが隣になったことをきっかけに文通を始め、年の差を越えた友情や育子さんの苦しい状況でも希望をもって闘病を続ける姿が描かれている。
原作となる著書は、1989年に副島さんが手紙を元に、闘病3年で他界した育子さんの「生」と「希望」を伝えたいと出版した「育子からの手紙~十五歳、ガンと闘った日々~」(筑摩書房)。
主催する「育子からの手紙」関西上映委員会(香芝市)の大塚さんは「生きる力を見てほしい。希望を持ってどう生きたかを見てほしい」と話す。著者の副島さんは現在、育子さんと同じようにがんと闘病中だという。
上映時間は10時30分~、13時30分~。前売り券は1,000円。翌29日は橿原文化会館小ホールでも上映する。