奈良に「藝育カフェ サンカク」-若手アーティスト育成の場に

「まちをアートでいっぱいに」をコンセプトにオープンした「藝育カフェ Sankaku(サンカク)」。代表のやまもとあやこさん(左)と「藝育デレクター」のあつしさん(右)

「まちをアートでいっぱいに」をコンセプトにオープンした「藝育カフェ Sankaku(サンカク)」。代表のやまもとあやこさん(左)と「藝育デレクター」のあつしさん(右)

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 奈良もちいどのセンター街にある「もちいどの夢CUBE(キューブ)」(奈良市餅飯殿町)に4月17日、「まちをアートでいっぱいに」をコンセプトにした「藝育カフェ Sankaku(サンカク)」がオープンした。

「藝育カフェ Sankaku(サンカク)」の外観

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 店舗面積は約25平方メートル、3人掛けテーブル5卓を用意する。ガラス張りの壁面に取り付けられた可動できる展示スペースが特徴。

 同店代表は、奈良の人気スイーツ店でのパティシエの経歴を持つ「やまもとあやこ」さん。夫で建築デザイナーのあつしさんが、2004年に奈良市帝塚山に自宅兼ショールームとして「aaLabo」を設けたが、「建物を見てもらうだけでは面白くなくなった」と、2008年から知人の作家の展覧会などを開くようになった。そうした中、「美術館に住むというのは面白いのでは」との発想からアートに興味を持つようになったという。

 「作家の手伝いができることが楽しい」というあつしさん。自身は、芸術を育成する「藝育デレクター」とし、才能ある若手の発掘や育成を行う。同店では、休日に自費でワークショップを開くことを条件に会場費を無料にする。「新人アーティストにも気軽に発表の場を提供できるように」「来場者と交流することで作家の魅力が伝わるように」「会場費を捻出(ねんしゅつ)する時間を作家活動に集中してもらいたい」との思いを込めた。

 現代アートが好きだというあつしさん。「作家が生きていることで、作品も生きている。作品やそれを見る人の心が常に変化していくのが魅力」とし、新人アーティストに向けて「面白いことを一緒にやりましょう」と呼びかける。

 メニューは、ブレンドコーヒー(350円)、カフェオレ、ダージリンティー(以上400円)などのほか、唐辛子の入った「大人のジンジャエール」(450円)などの変り種も提供。スイーツでは「冷たい生チョコ風ガナッシュ」(300円)が人気で、5月中旬ごろからはランチの提供も始める予定。

 5月5日まではオープン記念展として、ステンシルアーティストの亭島和洋さんが万葉集をテーマに描いた作品にやまもとさんの文章を加えて展示する「Millon of Leaves」を開催している。

 営業時間は10時~19時(展示会最終日は18時まで)。木曜定休(祝日の場合は営業)。

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