来年8月25日から29日に開催することが決定した｢なら国際映画祭｣の第4回プレイベント｢こどものまなざし｣が10月10日、奈良県文化会館（奈良市登大路町）で開かれる。

　当日は、11時から｢はじめての映画｣と題して、映画を初めて見る子どもに向けたショートフィルムの上映や、アニメの｢ななみちゃん｣の上映に加え、原作者の野村辰寿さんによるトークショーのほか、13時からは｢木のない山―Treeless Mountain｣（入場には整理券が必要）を上映した後、｢沙羅双樹｣（河瀬直美監督）で音楽を担当した歌手のUAさんと河瀬監督とのトークセッションも行われる。

　同館前の広場では、｢おやこ文化祭｣として｢親子でゆっくり過ごす週末｣をテーマに、参加型のクラフトショップや、奈良を拠点に活動するイラストレーター武内祐人さんによる笑顔をテーマにしたライブペインティングを予定する。そのほか、映画現場のケータリング料理人の小水とうたさんによる｢映画の現場ごはん『とうたりんぐ』｣では、奈良の食材を使ったグリーンカレー（500円、限定200食）などを販売。映画現場スタッフや俳優気分になって食事を楽しむことができる。

　17時からは奈良国立博物館本館前広場で、「秋の特別野外映画鑑賞会」と題して、野外特設スクリーンで｢沙羅双樹｣の上映や、同作品に登場する｢バサラ祭り｣のダンスパフォーマンスも行う。

　同映画祭は、来年に平城遷都1300年を迎える歴史的な年を機会に、日本だけではなく世界中に映画・映像を通じて奈良を発信し、｢地域振興と若い人材の育成｣｢地域産業活性化｣などを目的に開催するもの。NPO法人なら国際映画祭実行委員会が準備を進めており、国が地域活性化支援事業を支援する｢地方の元気再生事業｣にも選ばれた。

　同委員会の岡田さんは｢昼は子どもたちに映画は楽しいものだとわかってもらえれば。夜は星空の下で見る映画は（ロマンチックな雰囲気で）カップルにおすすめ｣と話す。