石上神宮(天理市布留町)で12月8日、「お火焚祭(おひたきさい)」が行われた。
同祭は、今年1年に願いを込めて書いた「願串」「願掛け絵馬」をたき上げ、家内安全・身体健康・除災招福・百事成就を祈り、神恩に感謝する師走恒例行事。全国から多くの参拝者が訪れ、火は初冬の澄み切った空に高く舞い上がり、境内はその熱気に包まれた。
14時から拝殿で行われた祭典は、祝詞奏上の後、清火をおこし井げたに組まれた火床に点火し、森正光宮司と祭員が大祓詞を奉唱しながら「願串」と「願掛け絵馬」がたき上げられ火柱が天高く上がった。その後、参拝者らも「願串」を火に投げ込んだ。参加した45歳の女性は「昨年も参加した。今年も身体健康を祈った」と話した。
同神宮は日本最古の神社のひとつで、国宝「七支刀」などを収蔵し、大和王朝の宝物庫を兼ねた武器庫だったといわれている。