真言律宗総本山西大寺(奈良市西大寺芝町)で10月12日、恒例の「秋の大茶盛式」が行われた。朝から多くの参拝者が訪れ、直径約36センチ、重さ約7キロもある大きな茶碗でお茶を楽しんだ。
鎌倉時代から続く大茶盛は、西大寺中興の祖の高僧、叡尊上人が正月に八幡宮に献茶し、民衆に巨大な茶碗でお茶を人々に振る舞ったことが始まりで、鎌倉時代から続く伝統行事。このお茶を飲むと災いからのがれられると言われている。
茶碗の大きさに歓声が上がるなど、茶道の作法にはとらわれず参加者は、和やかな雰囲気で周囲の人に支えてもらいながら特大の茶碗を抱え込むように口に運ぶ。
当日は、現在は奈良県で2人となった舞妓の菊稚(きくわか)さんも初めて参加。「重くってびっくりしました」と笑みを浮かべた。