若草山で開山を翌日に控えた3月20日、「鹿せんべい飛ばし大会」が開かれた。早朝に雨が降ったため、予定より1時間遅れの11時に競技がスタート。約1,000人の参加者で若草山はにぎわいをみせた。
同大会は、地元商店街の振興を目的に17年前から始められ、イベントで行われた回を除き今回で17回目となる。
競技は、AとBの2つのコートに分かれ、直径約20センチメートルの特大鹿せんべいを投げてその距離を競うもの。優勝者には、「鹿の角のトロフィー」が進呈される。
風が強く厳しいコンディションにも関わらず広島県在住の渡辺さん(16)が59.20メートルを記録して優勝を果たした。優勝には至らなかったが、46.04メートルの大記録を出した岩永怜羽くん(9)は「斜め上に投げるのがコツ。(大記録を出して)うれしい」と話した。
また、毎回恒例になっているシンガーソングライター若草鹿之助さんや桜よしのさんによる「鹿せんライブ」も行われ、鹿之助さんは「鹿せんべいツイスト」などの歌を披露。ユニークなトークと歌で会場を盛り上げた。
主催の鹿せんべいとばし大会同実行委員会長の清水さんは「参加していただいた皆様、行政や地元の方々の協力でこれまで続けてこられた。世界遺産の春日山原始林と東大寺に囲まれた素晴らしい場所にある若草山に人が訪れ、地元商店の活性化になれば」と同イベントに期待を寄せる。