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入江泰吉が捉えた昭和の奈良と京の庭-奈良市写真美術館で企画展

「大和の暮らし 昭和20年~昭和30年代展」で展示している「近鉄奈良駅前」1955年(昭和30年)ごろ

「大和の暮らし 昭和20年~昭和30年代展」で展示している「近鉄奈良駅前」1955年(昭和30年)ごろ

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 入江泰吉記念奈良市写真美術館(奈良市高畑町、TEL 0742-22-9811)で現在、写真家・入江泰吉氏が撮った奈良の街並みなどの写真を展示する「入江泰吉 大和の暮らし 昭和20年~昭和30年代展」と、京都の日本庭園を写した「美とこころ 入江泰吉 京の庭展」が開かれている。

「興福寺を望む」(1956年頃)奈良市鶴福院町から撮影

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 奈良大和路の風景や仏像写真で知られている入江氏だが、昭和30年代中ごろにかけては、変わりゆく奈良の街の風景や、暮らす人々の姿を記録としてや自分の資料として撮っていた。ボンネットバスが写った近鉄奈良駅周辺など昭和20~30年代の作品を、奈良市内、斑鳩、山之辺、飛鳥など地域別に展示する。作品は94点(うち初公開61点)。

 京の庭では、大和路のありのままの自然や風物を撮ってきた入江氏にとって、人工的に造られた自然の日本庭園は対称的な被写体ともいえ、当初は仕事として撮影していた。しかし、日本庭園を巡るうちに興味を覚え、作品として発表するために撮り直しも行ったという作品42点(うち初出展17点)を展示。

 併せて、館内のフリースペースで、庭園写真家の中田勝康さんの作品を展示する「日本庭園 造景の美」も開かれている。同展は庭園文化研究家の田中昭三さんが企画を手掛け、作庭家の齋藤忠一さんが監修した。中田さんが庭園の専門家からの目線で捉えた42点を展示する。

 開館時間は9時30分~17時(入館は16時30分まで)。入場料は、一般=500円、高校生・大学生=200円、中学生以下=100円(小・中・高生は毎週土曜無料)。月曜休館(祝日の場合と、8月15日は開館)。9月25日まで(「日本庭園 造景の美」は8月7日まで)。

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