秋の伝統行事「鹿の角きり」が10月9日から、春日大社境内の鹿苑(ろくえん)角きり場で始まる。
「鹿の角きり」は、発情期で気が荒くなった角ジカが住民に危害を与たり、互いに突き合って死傷することが多かったことから、1671年から始められたとされている。
当日は、はちまきに法被姿の勢子(せこ)が、場内に角ジカ3頭~4頭を追い込み、縄が巻かれた「十字」と呼ばれる捕獲具などをシカの角目がけて投げてとらえる。その後、縄をたぐり寄せてシカとの距離を縮め押さえ込み、水を飲ませて落ち着かせてからのこぎりで角を切る。
正午から安全祈願祭が営まれた後、12時30分から開始。その後、約30分間隔で行われ、15時に終了する。11日までの3日間で約50頭の角を切る。