奈良県フラワーセンター(大和郡山市、TEL 0743-59-0075)に展示されている、キャベツと大根が合体した「キャベコン」が訪れる人の目を驚かせている。
栽培したのは同センター総括研究員の棚田一治さん。合体植物を作ることで、植物の不思議さや可能性に興味を持ってもらおうと栽培に挑戦。昨年8月23日にキャベツを植え、1週間後の30日に大根を植えて軸の太さが同じ位になった9月6日に大根の上にキャベツを接ぎ木した。
接ぎ木のタイミングや温度管理などで苦労したという棚田さん。153株を作ったがちゃんと成長したのは10株のみ。そのうち1株が折れてしまったため9株を展示している。
今回、栽培に成功したキャベコンの大きいもで、大根の地上に出てる部分が長さ=約20センチ、周囲=約35センチ。上部に直径10センチほどの小ぶりのキャベツがくっついている。
味は、キャベツと大根が混ざることなく別々の味で、キャベツに関しては市販の物より甘味が欠けるがほとんど変わらず、大根に関しては旬の冬を過ぎていることから少し辛味が強いという。
棚田さんは「接ぎ木一つでキャベツと大根の両方を食べることができる合体植物を作ることもできるなど、植物には無限の可能性がある。見に来てもらい、植物の不思議に触れて興味を持ってもらえれば」と話す。「今後は、ハボタンと大根を合体させた『ハボコン』やブロッリーを合体した『ブロッコン』に挑戦したい」とも。
開園時間は9時~16時30分。入場無料。4月30日まで。