大安寺(奈良市大安寺町)で1月23日、青竹で温められた酒を飲む「光仁会(こうにんえ) がん封じ笹酒祭り」が行われ、参拝者らは竹の香りがほのかに漂う酒を口にして無病息災を祈願した。
奈良時代に光仁天皇が同寺の竹で酒を飲み、長寿を保ったこという故事にちなんだ新春恒例行事で、光仁天皇の命日に行われている。
酒を入れた約1メートルの竹筒をたき火で温め、藤影きもの専門学校(奈良市西大寺)の学生があでやかな着物姿で参拝客に酒を注ぎ、参拝者は頬を赤らめて無病息災を願った。
三重県から訪れた女性(59)は「がんにならないよう一年間の健康を祈った」と話した。