奈良県フラワーセンター(大和郡山市、TEL 0743-59-0075)で7月28日、十数年に1度だけ花を咲かせるという植物「アオノリュウゼツラン」が開花した。
同センターが開園した1974(昭和49)年当時に植えたもので、昨年の夏に葉先が枯れ始めたことで職員が開花の兆候に気付いた。
肉厚のある葉にためていた養分を成長する時に使い、1度咲くと枯死するというアオノリュウゼツラン。4月下旬ごろに葉から出ている花茎が伸び始めたことで開花することが確信に変わった。それからは、日々10センチほど伸びる早さ成長したという。
今では高さは約8メートルにまでになり、直径約10センチメートルの房から100本ほどの黄色い花を咲かせ、今日現在は36ある房のうち下から順に14の房が開花している。
同センターを訪れていた西口登さん(15)と弟の豊さん(11)は「高い。植物の生きるエネルギーを感じた」と花を見上げて驚いた様子を見せた。
同センターの棚田一治さんは「約3500個の花を咲かせる生命力の偉大さと、1年前から開花の準備をするなどの植物の神秘にふれてほしい」と話した。
アオノリョウゼツランは、メキシコ原産でリュウゼツラン科の多肉植物。100年に1度咲くという誤認から「センチュリー プラント」とも呼ばれている。
開園時間は9時~16時30分。入場無料。見頃は8月下旬まで。