真言律宗総本山西大寺(奈良市西大寺芝町)で1月15日、新春恒例の「初釜大茶盛式」が行われた。参拝者らは、隣の人に支えてもらいながら大きな茶わんを抱えてお茶を楽しんだ。
大茶盛式は、鎌倉時代から続く伝統行事。西大寺中興の祖の高僧、叡尊上人が正月に八幡宮に献茶し、民衆に巨大な茶碗で茶を人々に振る舞ったことが始まりとされる。
同寺は戒律で酒は禁じられていて、茶を振舞うことが最高のおもてなしとされていた。この茶を飲むと災いからのがれられると言われている。
茶を振る舞う大きな茶わんは赤膚焼きのもので、直径は30センチ以上、重さも約7キロある。茶をたてる茶せんも30センチ以上ある特大サイズ。
市内から訪れた会社員と主婦の姉妹は「今回で2回目。昨年来た時に雰囲気や話がとても面白く良かったので今年も来た。(茶の味も)良かった」と話していた。