奈良県フラワーセンター(大和郡山市、TEL 0743-59-0075)に展示されている、平城京をイメージしてコケや木材を利用して作られた箱庭が訪れる人の目を楽しませている。
奈良県フラワーセンターに展示されているコケや木材を利用して作られた平城京の箱庭
平城遷都1300年祭を盛り上げようと作られた箱庭。同センターの主任技能員・冬木宏昌さんが業務の合間を縫いながら約10カ月かけて作り上げた。
春日山原始林や垂仁天皇陵などの森林はギンゴケをはり付けて表現し、工作用の木材や廃材など削って再現した建物も資料などを参考に配置。南端の羅城門から朱雀門に向けて、土の色を変えて遠近感を表現するなど細部にまでこだわった。パーツの数は700個にも及ぶが制作費は1万円以下だという。
工作などは昔から好きだったという冬木さんは「見てもらっても恥ずかしくないものができた」と自信をにじませ、「工作に興味のある人もない人も見に来てもらえれば」と話す。
そのほか、寄せ植えで表現した薬師寺や浮見堂、華道の技術を応用して作られたという根がなく、竹に葉が付いた「枯れない門松」など16作品を展示する。
開園時間は9時~16時30分。入場無料。展示期間は、コケが変色することのない3月末ごろまでを予定する。