カフェスタイルの店内が特徴の「漢方サロンcojica(こじか)」(奈良市法蓮町、TEL 0742‐36‐6038)が7月10日、オープンした。
店主で薬剤師の久吉(くよし)猛雄さん(52)は京都薬科大学大学院卒業後、新薬メーカーの研究所で医薬品の開発に携わったが、父がガンを発症し、その看病をしていた母が倒れ、2人共が寝たきりになった。このことをきっかけに代替医療や漢方薬の有用性、病気と心の問題に関心を持った。
「2013(平成25)年、一般的な治療で改善が見られなかった人へ心と体の両面からアプローチする統合医療内科の院長から漢方外来を任せられた。そこで実感したのが「今の症状のもっと前の段階で『手当』をすべき患者さんが多い。『手当』ができる場所を作ろうと思った」と振り返る。
「ここは保健所から医薬品製造業許可を受けた薬局。相談者に合った煎じ薬を生薬から作る。その際、リラックスしてカウンセリングや漢方を飲んでもらうためにカフェスタイルにこだわり、漢方薬局でなく『漢方サロン』と名付けた」とも。
カウンセリングは1時間かけると言い、「症状はメンタルから来ている場合が多いので、薬を処方するだけではなく、相談者のバックグラウンドを知ることが大切。どのように生きてきたかなど、心を開いて話しをしてくれるまで『ノックする感じ』で話を聞く」と久吉さん。
「不調の原因に気付くきっかけ作りをしたい。こんなささいなことで相談に行ってもいいのかと悩まなくていい。気軽に訪れてもらえれば」と呼び掛ける。
営業時間は10時~18時。日曜・月曜・祝日定休。