奈良市中心部にある、もちいどのセンター街と小西さくら通り商店街で4月19日・20日、65店が参加して「もいちど夜市」「こにし夜市」が開催される。
猿沢池にほど近く、古い街並みが残る奈良町へと続く「もちいどのセンター街」は奈良で最古の商店街の一つといわれ歴史的スポットも点在するが、インキュベーション施設などの新しい取り組みにも力を注いでいる。
もいちど夜市実行委員広報担当の平井さんは「奈良の夜は店が早く閉まる。それにはさまざまな理由があるが、工夫してできることをやってみようと昨年、第1回を開催した。長く続けられる取り組みが大事で、商売の醍醐味(だいごみ)を感じられるものを考えた」と振り返る。
前回は、もちいどのセンター街だけの開催で5000人が訪れ早々に完売する店も多く盛況だったことから、今年は小西さくら通り商店街にも声を掛け同時開催。合わせて65店が参加し、1万人の集客を目指しているという。
既存店で営業時間を延長して参加する店と屋台形式での参加があるほか、審査を経て両商店街以外から出店する店もある。飲食や物販のほか「ほうろく灸(きゅう)」、子どもも楽しめる「輪投げ」「射的」などの屋台も登場する。
「今回は『なら☆こす』の妖怪コスプレーヤーたちが街をウロウロするので一緒に写真を撮って楽しんでほしい。『奈良クラフトビール祭り実行委員会』から和歌山や奈良のビール屋台4店が出店するので、飲み比べをしながら屋台の食べ物をつまみにして楽しんでほしい」とも。
会場内で3個スタンプを集めると今回の夜市でのみ利用できる金券などが当たる抽選会もある。奈良は、かき氷で盛り上がっていることから前回行列ができたことを踏まえ、かき氷店では整理券を配布するという。
「商店街に屋台が並ぶので昼の雰囲気とはまた違って、客や隣の店、店主同士の距離が近くコミュニケーションが取りやすいのでライブ感や一体感が生まれ、さらに買い物がしやすい。定期的にいろいろな場所で行われれば、奈良の夜を楽しむ機会が増えるのでは」
「近年、商店街の店のあり方が変わってきている。かつては店主が自分の家や土地で商いをしてきたが、さまざまな理由でテナント貸しの店が増えている。インバウンド客が増える中、新たに若手起業家たちがテナントに入り街の活性化を考えるが、それも商店街の先輩たちは温かく拾い上げてくれるのでチャレンジでき心強い環境」と平井さんは話す。
開催時間は19時ごろ~22時。