奈良市富雄南女性防災クラブが、地域内にある社会福祉法人「大倭安宿苑(おおやまとあすかえん)」(奈良市大倭町)のグラウンドで3月30日、防災炊き出し訓練を行った。
同クラブは昨年3月、有志らにより発足。地域の防災訓練への参加や防災センター視察などを行い、一年の締めくくりとしての炊き出し訓練に取り組んだ。会員41人中、当日は25人が参加。地域や同施設らの参加もあり、合計40人で訓練を行った。
同クラブの会長は「今回の目的の一つは、大きな災害が起こった時、女性が一番困るのがトイレ、次に着替えるところ、そして食べること。災害発生直後、支援が届かない中で自分たちができることとして、家庭にあるものを持ち寄って、普段から気心が知れた者で炊き出しをやってみようと企画した」と話す。
炊き出しメニューは、「ポリ袋を使って作るサバ缶の炊き込みご飯」「サバ缶を使ったカレー」のほか、奈良市の分散倉庫にストックされているクラッカーにアボカドやトマトをのせカナッペにしたものなど。菓子などを持ち寄って和気あいあいの雰囲気で行われた。「普段から訓練をしておくことで、いざという時に行動することができる。小さな積み重ねが大切」とも。