やまと郡山城ホール(大和郡山市北郡山町)で2月1日、「第5回記憶力大会」が行われた。
当日は、奈良県を中心に全国から268人が参加。クイズ形式で間違い探しなどの競技を行う「競技の部」、自慢の記憶力を発揮し発表する「自慢の部」、記憶力世界選手権のルールを参考にした「記憶力日本選手権大会」の3つの部門に分かれ、参加者が記憶力を競い合った。
同大会は、優れた記憶力を発揮し、「古事記」の編纂(へんさん)に重要な役割を果した同市出身とされている稗田阿礼にちなみ開催されているもの。毎年2月の第1週日曜日に開催され今回で5回目。
競技の部では、子どもから大人までが一緒になり会場のスクリーンに映し出された問題に挑戦。自慢の部では、円周率や元素記号と元素名などをひとりずつステージに上がり緊張した面持ちで発表した。中にはガンダムのモビルスーツ名などのユニークな発表も。審査は、記憶量・記憶内容や題材のユーモア性などの基準により行われた。
同日本選手権大会で行われた競技は、15分の間に99人の顔と名前を覚える「顔と名前」、シャッフルしたトランプを5分間の間に覚える「スピードカード」、100行で構成された未発表の短文を、句読点や空白すべて完全に記憶する「短文記憶」などの5つの競技。参会者らは、緊張感漂う会場で真剣な面持ちで競技に取り組んだ。
総合優勝を果たしたのは、東京都足立区から参加した団体職員の沢井健志さん(48)。第3回から参加し今回で三連覇。沢井さんは「いずれは世界を目指したい。また、記憶力の競技がスポーツとして認知されるようになれば」と更なる挑戦に意欲を燃やす。
また、今大会最高齢の72歳で参加し年長の部で優勝した永井義人さんは「記憶力には自身があったが難しかった。来年また挑戦したい」と語った。