真言律宗総本山西大寺(奈良市西大寺芝町)で1月15日、新春恒例「初釜大茶盛式」が開かれ、参拝者らは顔が隠れるほどの特大の茶わんでお茶を楽しんだ。
大茶盛式は、西大寺中興の祖の高僧、叡尊(えんそん)上人が正月に民衆にお茶を振る舞ったことが始まりで、鎌倉時代から続く伝統行事。戒律で酒が禁止されているため、酒盛りではなくお茶で宴会をしたことから茶盛と呼ばれるようになったという。
赤膚焼きの茶わんのサイズは直径30センチ以上、重さは約7キロもあり、運ばれてくると余りの大きさに歓声が上がった。お茶をたてる茶せんも長さが36センチあり、こちらも特大だ。
当日は、晴れ着姿の女性や外国人観光客の姿もみられ、作法にとらわれず和やかな雰囲気の中行われた。
ドイツからの留学生(23)と韓国からの留学生(23)は「格式高い席だと思っていたが、面白かった。茶わんは重たかった」と話していた。