奈良の美術館「大和文華館」、開館50周年に向けリニューアルへ

展示室のリニューアル完成イメージ

展示室のリニューアル完成イメージ

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 近畿日本鉄道は9月15日、来年開館50周年に向けてリニューアルする「大和文華館」(奈良市学園南)の概要を明らかにした。

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 リニューアルは、2010年9月16日に創業100周年を迎える同社の記念事業の一環として行われるもので、総工費は12億5千万円。

 同館は、同社初代社長の種田虎雄氏が、国内外から訪れる人に日本・東洋の文化を紹介する施設が必要だと考え、その思いに共感した初代館長となる矢代幸雄氏が14年にわたり作品の収集や調査研究を行い開館の準備を進めた。その後、当時の佐伯勇社長により奈良市学園前の菅原池の丘陵地が選ばれ1960年(昭和35年)に同社創業50周年記念事業として開館した。

 収蔵品は、「寝覚物語絵巻」や「婦女遊楽図屏風(松浦屏風)」などの国宝4件のほか、趙令穣筆の「秋塘図」などの重要文化財31件などを含め、日本・中国・朝鮮の美術工芸品を中心に、絵画や書蹟など約2,000件。これまでに約175万人の来場者があり年間約3万人が訪れる。

 リニューアルは、建築家の吉田五十八氏が手がけた建物の外観は残し、内部と周辺の修景工事を行う。展示ケースに高透過ガラスや最新の照明を導入し観賞環境の向上を図るほか、図録やハガキなどのグッズ販売スペースを広げたミュージアムショップの整備に加え、トイレや休憩スペースを拡充。そのほかにも駐車場の舗装、駐車場から本館までの美観向上を図る。

 9月28日から休館し、来年11月のリニューアルオープンを予定する。

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