多くのメディアなどで取り上げられ話題の奈良市非公認キャラ「リニー君」が現在、イベントなどに引っ張りだこで大忙しの日々を送っている。
リニー君は、リニアモーターカーの衣装に身を包んだ自称「リニアの妖精」。その特異な容姿が話題となり人気を集めている。シルバーウィーク中は、20日に鴻ノ池陸上競技場で行われた奈良クラブ(JFL)の試合と、奈良公園で20日から3日間開かれた「星空上映会」に連日登場し、来場者の人気を集め記念撮影などに応えていた。
20日の奈良クラブの試合では、多くの子どもを背中に乗せて走るリニー君の姿が見られた。タイヤが壊れるハプニングや少し張り切りすぎたのか走行時に手などにすすり傷を負い負傷するも、その後もリニアを太鼓代わりにたたき試合を応援。この日ゲストで訪れていた映画作家・河瀬直美さんも背中に乗って記念撮影を行っていた。
夕方は、奈良公園に移動し、「星空上映会」でも来場者の人気を集めていた。ステージ上では、来場していた俳優・辰巳琢郎さんを背中に乗せて走行しようとするも、「うっ」とうめき声を上げ苦しそうにその場にへたり込んだ。「思っていた以上に体が大きく重かった」とリニー君。来場者からは「シュールな感じがいい」「腰が低く天然なイジられキャラがおもしろい」「細身なのにしっかりとして乗り心地がよい」などの声があり、男女問わず人気だったが、未就学児ぐらいの幼い子どもには怖がられ泣かれてしまう一幕も。
22日には、「3日連続で同じ姿だと飽きられてしまう」と、新幹線の「ドクターイエロー」をイメージして、全身黄色になった「ドクターリニー君」で登場。「珍しいものが見られた」と喜ぶ人の姿もあった反面「分かりにくい」との声も。「白だと逃げられていたが、黄色だと鹿に近寄ることができた」とリニー君。鹿にも好評だったようだ。
一帯鹿のフンだらけの奈良公園。記念撮影では鹿のフンのある場所に顔を伏せることも頻繁にあったがリニー君は「慣れた」とプロ意識を見せ、同イベントでは、最後の客が会場を後にするまで見送りを続け記念撮影に応えるなど、しっかりとした気遣いでイベント主催者の期待にも応えた。
自宅に帰宅してからはコスチュームのメンテナンスなどに追われているというリニー君。1時間~2時間ほどしか眠れていない日もあるという多忙ぶり。「2ちゃんねるで気持ち悪いとたたかれている」と少し気にした様子を見せるが、3日間を振り返り、「まだまだ知られていないと感じた。もっとがんばって多くの人を驚かせ、楽しませ、笑顔にしていきたい」と意気込む。身長181センチ、体重約55キロの細身なリニー君は「骨が弱く虚弱体質なので飛び乗りは止めてください」とも。
今月27日の14時ごろから近鉄奈良駅で、「采女祭」に参加する福島県郡山市の使節団を奈良青年会議所のメンバーと共に出迎えるほか、29日にも奈良市で開かれる「第9回ならまち演芸」(申し込み受付は終了)に登場する予定。