奈良県南部や東部の物づくりをする工房を紹介する単行本「なら工房街道」(ビレッジプレス)が9月15日、出版される。工房街道推進協議会がまとめた。
工房主やデザイナー、学識経験者などで2008年に設立された同協議会は、奈良県東部や中山間地域に約200ある工房を支援し、新しい観光地として発展させていくことを目的にイベント事業などを行っている。
同書では、奈良市の東部や山添村、宇陀市、吉野町や川上村など11市町村で、木工や和紙、ガラス工芸などの約70の工房を同協議会の会員を中心に紹介。吉野材の鮮やかな木目が特徴の「iPhone」カバーを製造販売する「丸商店」(吉野町)も。実際に工房を巡ってもらおうと、1日で回ることのできる8つのルートも設定した。
奈良県立大学の教授で同協議会顧問の村田武一郎さんは「本を手にして行ってもらい、知ってもらい、作品を手にしてもらいたい。違った奈良を知ってもらい奈良の魅力を再発見してもらえれば」と話す。編集長を務めた西久保智美さんは「自然豊かな地であることを、あらためて教えてもらうことができた」と振り返る。
体裁はA5版フルカラー、144ページ。価格は1,000円。初版は2000部。