近鉄奈良駅から北に向かって2つ目の商店街「花芝商店街」が7月25日、商店街振興組合を設立した。奈良県では10年ぶりの商店街振興組合の設立となる。
約120メートルに43の事業所からなる同商店街。1992年に組合を設立するも、数年で解散し、それ以降は任意団体の「商店会」だった。
設置から30年はたっているという商店街所有の街路灯も老朽化が進み、たまに停電してしまうなどの問題も抱える。現在の水銀灯では電気代だけで、商店会費の3分の1を占めてしまう。当時のままの商店街の看板も現在では、色あせてしまっている。しかし、LEDの街路灯に建て替えようにも、任意意団体では借り入れができないため、ハード面の事業を勧めるには法人化が必要だった。
発起人は、飲食店「カシュガシュ」の店主で、理事長に就任した奥本雅史さん。商店街に店を構えて7年。活動が活発とはいえなかった商店街を活性化させようと、当時から積極的に取り組んできた。その熱意が伝わり現在では、花芝を盛り上げようと商店街が一体となり力を合わせ、5年前に復活した「はなしば地蔵盆」も今では多くの人でにぎわう人気イベントになった。
法人化については、「会費を値上げしないといけないのでは?」「ほんとにやっていけるのか?」など、消極的な意見も多くあったが、飲食店経営の忙しい合間を縫って説得に回って一つひとつ問題を解決した。
「このままでは近い将来、住宅街になるのではとの危機感もあった」という奥本さんは「これが第一歩。徐々に前進し、面白くしていきたい。ご期待ください」と目を輝かせる。街路灯の建て替えは、来年4月以降がめどという。