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「奈良公園のゴミは持ち帰って」-奈良のデザイナーが鹿愛護ポスター制作

完成した鹿愛護ポスターを手にするグラフィックデザイナーの三原賢治さん

完成した鹿愛護ポスターを手にするグラフィックデザイナーの三原賢治さん

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 奈良を拠点に活動するフリーのグラフィックデザイナー三原賢治さん(29)が8月上旬、鹿愛護ポスターを作った。

鹿の愛護を訴える2種類のポスター

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 三原さんは以前勤めていた会社で奈良公園のゴミ拾いイベントを実施した際に、人が捨てるゴミを鹿が食べ消化不良になり死んでいる現状を目の当たりにして衝撃を受け、奈良を訪れる観光客や地元民に訴えかけようとポスター制作に乗り出した。

 これに賛同したカメラマンの渡邊敬介さん、デザイナーの須蒲有希さんがそれぞれ写真とイラストを担当し、A2サイズのポスター2パターンをデザインした。

 ポスターには、実際に死んだ鹿の胃の中に入っていた3キロのゴミの写真と、「人間が、鹿のおなかをごみ箱にした」とのキャッチコピーをレイアウトした。デザインは、奈良公園と同様に一見きれいに見えるが、よく見るとゴミがたくさん落ちていることをイメージしたという。

 「ぼーっと見ているだけでも癒やされる」鹿が好きという三原さんは「奈良公園に来る際は、ゴミ袋を持参し、自分のゴミは持ち帰ってほしい」と訴える。「(ゴミを食べて鹿が死ぬ)事実がある。もっと知ってもらいたい」と現在、このポスターを掲示してくれる店や企業などを募集している。

 今年1月に、鹿好きの企業や個人が集まった鹿の愛護を目的としたグループ「akuruka(アクルカ)」を発足。今後、鹿愛護に関するポストカードなどを制作し、売り上げの5%~10%を「奈良の鹿愛護会」に寄付するという。

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