平城遷都1300年祭のメーン会場となる平城宮跡(奈良市佐紀町)で文化庁が2001年から復原整備を進めてきた「第1次大極殿正殿」の周囲を囲った覆い屋の撤去が5月7日から本格的に始まり、先週末ごろから大極殿が姿を現した。
大極殿は、天皇の即位などの国家儀式や、外国使節の歓迎の儀式が行われていた場所。発掘調査で得た基壇の痕跡、大極殿が移築したとされている恭仁宮(くにきゅう)大極殿の遺構を元に2001年から復原工事が行われている。大きさは、基壇の高さを含めた高さが29メートル、幅は約44メートル、奥行き19.5メートルと朱雀門の倍近い大きさ。西側からきらびやかに輝く鴟尾(しび)も見ることができる。
解体工事は、7月ごろから大極殿を傷つけないようスライド工法で素屋根の撤去が始まり、10月末ごろには全容を見ることができるようになる予定。
「大極殿完成記念式典」は2010年4月下旬に行われる予定。