奈良県は、約10年ぶりとなる品種登録に向けて、奈良県産ブランドとして多くの人に親しまれるようにと、新品種候補のイチゴ「奈良8号」の名称を募集している。
「奈良8号」は2002年に奈良県農業センター育成系統と静岡産の「紅ほっぺ」を交配して得た約3,000株の中から選んだ新品種候補。
酸度、糖度共に高く濃厚な味わいが特徴。果肉が硬く歯応えがある食感で、ブドウのような独特の香り。これまでの奈良産イチゴとして人気の高い「あすかルビー」と比べて味のばらつきが少なく、日持ちもいい。また、果肉が硬くケーキの中に入れても切り口が崩れないなどの特徴がある。
一昨年から試験的に即売会などで販売し好評を得ており、現在は、県内のイチゴ農家で現地試験栽培が行われている。育成の研究が行われているが、育成にクセがあることから栽培が難しく、希少価値が高くなる可能性も秘める。
名前に使用できる文字は、ひらがな、カタカナ、漢字、数字。既存の商標や品種名と混同するような名前や、品種の特性や価値に誤解を生じるような名前は使用できない。また、奈良イチゴといったような地名に作物名を加えただけの名前も不可。
6月中に生産・流通関係者による一次選考後、7月中に奈良県知事が最終決定する予定で、選ばれた名称は、今年12月の出荷分から使われる。
応募方法は奈良県ホームページで確認できる。応募締め切りは6月1日。応募者には、抽選で3人に粗品を進呈する。