12月11日に行われた「奈良マラソン2022」で、県警察本部「自動車警ら隊」がランナーに交じって走り警戒した。
13回目を迎えた「奈良マラソン」は、フルマラソンと10キロの2種目が「ロート奈良鴻ノ池パーク(奈良市鴻ノ池運動公園)」(奈良市法蓮佐保山4)を発着点として行われた。全国からランナー計1万2000人がエントリーし、師走の大和路を駆け抜けた。
フルマラソンのランナーは1万人、沿道にも多くの観戦者が駆け付ける。さまざまなトラブルや事故、傷病者が出る可能性も高まることから、コース上で県警察本部「自動車警ら隊」の隊員がランナーに交じって走り警戒した。ランニングウエアに「警察 POLICE」と書かれたビブス(ゼッケン)を着用し、そろいの黒いキャップをかぶり、号砲と共に2人1組に分かれ出発した。
テロ対策の一環としてランナーのそばを一緒に走りながら「見せる警戒」を行い、傷病者の初期対応なども行う。ランナーに危害が与えられないか見ながら走り、突発事案が発生したときには持っているカメラで撮影も行う。過去の奈良マラソンではコース上で心肺停止したランナーにAEDで蘇生に当たったこともあるという。
スタート前、隊員の一人は「日頃は地域をパトロールしている。訓練で盾を持ち重量のある装備を付けて走るなどしているのでできるパトロール。ランナーが安全に走り切れるように援助する。安全な大会の開催が目的なので役立つ活動ができれば」と話していた。