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「なら国際映画祭 for Youth 」感染症対策でオープニングレッドカーペットと奉納演舞をオンライン配信

右)河瀨直美さん、左)宮城茂雄さん、下)春日大社 (写真 桑原 英文)

右)河瀨直美さん、左)宮城茂雄さん、下)春日大社 (写真 桑原 英文)

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 「なら国際映画祭 for Youth 2021」のオープニング企画「“祈”のレッドカーペット」と奉納演舞が9月18日、世界遺産・春日大社(奈良市春日野町)で行われオンライン配信される。主催は「NPO法人なら国際映画祭」。

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 2010年から映画作家の河瀨直美さんをエグゼクティブディレクターに迎え、2年に1 回開催している同映画祭。これまで奇数年の開催はプレイベントとしていた「なら国際映画祭 プレイベント2021」を、11年目となる今年は「なら国際映画祭 for Youth 2021」と名称を変えた。「これからの『なら国際映画祭』で、新たに主柱となるユースシネマプロジェクトをさらに強化したい」と広報担当者は話す。

 オープニング企画は、コロナ禍を考慮して招待者を限定し非公開で行い、公式ユーチューブチャンネルでオンライン配信する。19時から河瀨さんや琉球舞踊家で組踊立方の宮城茂雄さん、ユースシネマプロジェクト参加の27人ら合わせて60人がレッドカーペットを歩く。

 20 時からの演舞はこの日だけの特別演目。本殿前の「林檎の庭」で宮城さんが、河瀨さんのルーツでもある奄美諸島の諸鈍が発祥とされる諸鈍節に乗せて琉球舞踊女踊り「諸屯(しゅどぅん)」を奉納する。広報担当者は「優美な舞で想い人との別れを表現した名曲。小道具を持たない手踊り、極力削ぎ落とされた表現の中に切ない想(おも)いが凝縮されている。現代にも通じる切なくも美しい心のありようや古代からの息吹を感じていただければ」と話す。 

 河瀨さんは「世界遺産に今年登録された琉球からの舞が、分断を経て逢(あ)いたい気持ちをうたった先人の想いを紡ぐだろう。地球という同じ船に乗った78億の人々の心に芸術の光が宿り、世界を照らすことができますように」とコメントを寄せた。

 会期中は、次世代を担う子どもたちの才能を発掘するための3つのプログラム「ユース映画制作ワークショップ」「ユース映画審査員」「ユースシネマインターン」で映画祭を盛り上げる。「ベルリン国際映画祭 ジェネレーション」推薦の長編映画 5 作品や「ショートショートフィルムフェスティバル&アジア」推薦の短編映画5 作品、リム・カーワイ監督作品「いつか、どこかで」、「NARAtive 」最新作の「再会の奈良」の上映は東大寺金鐘ホールで行う(一部オンラインでも上映)。

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