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ならまち「洋菓子工房こといろ」、8月末で閉店へ 人気の「プリン削り氷」最後の夏

「プリン削り氷」カラメルも付いているのでお好みでどうぞ

「プリン削り氷」カラメルも付いているのでお好みでどうぞ

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 奈良の食材にこだわったならまちの「洋菓子工房こといろ」(奈良市西新屋町、TEL 0742‐31‐5534)が8月31日で閉店する。

洋菓子工房こといろ

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 同店は2018(平成30)年10月に開店。県産素材を使った「ハニージンジャーシロップ」「奈良カステラ」、スマホの画像をクッキーにプリントできる「プリントクッキー」、アルコールを一切使わないケーキなどを扱う。

 県産の朝採れ卵を使ったプリンは種類が豊富で「ならまちのプリン屋さん」と呼ばれるほど。近年ならまちは、かき氷の激戦区でもあり、同店はプリンに定評があることからプリンのかき氷「プリン削り氷」(990円)を考案し人気商品となった。

 店主の加藤優(まさる)さんは「プリン氷は他店でもあるが、かき氷の中にプリンが入っているものや、かき氷にプリン液を掛けるものなので、他と違うものを作りたいと試行錯誤を繰り返した。『プリン削り氷』はプリン液を凍らせるのではなく、熱を加えプリンを完成させてから凍らせて削る。店で販売しているプリンを凍らせて削るだけだと簡単だが、柔らかいと刃が入りすぎて削り氷に厚みが生まれ食感を損なう。凍らせる時間を調整したり、材料の配合を変えたりした」と振り返る。

 「詳しくは企業秘密だが仕込みから提供まで2日以上必要なプリンの削り氷。商品開発に半年かかり、試作品を食べ続けて7キロ太った」とほほ笑む。

 加藤さんが昨年調べたところ「世界中でもプリンの削り氷はほかにない」という。ファン客からは「濃厚なプリンの味わいにアイスクリームとかき氷の中間という今までにない不思議な食感」と言われているという。今年は新たに餅とかき氷の中間の食感という「黒蜜きな粉とプリン削り氷」(990円)もラインアップに加わり、新作を楽しむことができる。加藤さんの意向でボリュームもたっぷりあり、飽きないように途中で自分の好みに味を変えられるカラメル付き。

 同店閉店後、販売している多くの商品は大和高田市にある姉妹店の「洋菓子工房Ub」(大和高田市蔵之宮町、TEL 0745-60-2101)で、一部商品は「楽天市場」で販売する。「プリン削り氷も引き継ぎたいが課題もあり、今のところ『洋菓子工房Ub』で取り扱うかは未定」と加藤さん。「『プリン削り氷』を楽しめるのも1カ月を切った」とSNS上でも話題となり、閉店を惜しむ声が上がっている。

 店内2階にイートインスペースがある。営業時間は10時~18時。火曜定休。

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