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奈良・月ヶ瀬 若手の茶園後継者 仲間と新しい村づくりを語る

地域とお茶と人をつなぐコミニティーの場をと発足会で語る上久保さん

地域とお茶と人をつなぐコミニティーの場をと発足会で語る上久保さん

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 月ヶ瀬の古民家(奈良市月ヶ瀬)で2月23日、新しい村づくりを目指すための「月ヶ瀬うえくぼ会(仮)」発足会が行われた。 

地域と人とお茶とをつなぐコミュニティーの場に

 発起人は、月ヶ瀬で代々続く上久保茶園を継いだ上久保淳一さん(32)。上久保さんの考えに賛同する人たちが集まり、これからの展望を語り合った。

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 上久保さんは通常のお茶作りの傍ら、手もみ茶作りにも精を出している。これは煎茶本来の製法で「機械を使わず人の手だけで作られたお茶」のこと。

 上久保さんの茶園では、年間400グラムほどしか作ることができない貴重な茶で、2017年に全国手もみ茶品評会で一等一席となり、農林水産大臣賞を受賞。関西で初の「茶聖(ちゃせい)」の称号を与えられた。

 農家の若手離れが進む中、貴重な担い手の上久保さんは「これからは農業だけでなく、地元にカフェを作り、地域と人とお茶とをつなぐコミュニティーの場をつくりたい」と話す。

 「いずれは放置されている山を整備し、いろいろな人がお茶に関わって、老若男女が交流できる『村』のような場所にしていきたい」と意気込む。

 会に参加した茶業関係者は「あの千利休が最初に『茶聖』と称されたことに始まり、お茶の世界の最高峰と言っても過言ではない」と話す。「奈良は1200年以上前から続くお茶の産地で知られ、『大和茶(やまとちゃ)』として愛されている。

 中でも奈良市・月ヶ瀬の山間部は、良質の土壌・水源と寒暖差のある気候がお茶にとって良い環境であり、古来より上質なお茶が採れる」とも。

 「月ヶ瀬は梅林も有名で、1922(大正11)年、金沢の兼六園・奈良公園と共に日本で最初の名勝に指定された。毎年2月中旬から3月末にかけて『梅まつり』が行われ、梅を楽しみつつ、地元農家のお茶や野菜を求め直売所や「梅の郷月ヶ瀬温泉」などに多くの観光客が訪れる。風光明媚(めいび)な月ヶ瀬に来て楽しんで」と上久保さん。

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