立春を告げる恒例行事の追儺会(鬼追式)が2月3日、興福寺で行われた。あいにくの雨天にも関わらず多くの約1,800人の参拝者が訪れ、舞台上で繰り広げられる鬼退治に見入った。
18時30分から東金堂で無病息災や、延命長寿を祈願する薬師悔過法要が営まれた後、鬼追式が始まった。3匹の子鬼に続いて赤鬼、青鬼、黒鬼が登場。鬼は、酒盛りをし、奇声を上げながらタイマツやおのを振り回し暴れ回った。そこに毘沙門天(びしゃもんてん)が現れ次々と鬼を退治し、最後に大黒天が小づちを振って福をもたらす。
今回は、雨天により豆まきは中止となったが、年男らが福引の入った福袋を手渡しで配った。特賞には、デジタルカメラや、マイナスイオンドライヤーなどの豪華な商品が授与されることもあり、長い行列ができた。
初めて訪れたという奈良市在住の学生(19)は「鬼の演技がすごかった」と話していた。