奈良初のJリーグ入りを目指し活動する社会人サッカーチーム「奈良クラブ」は12月20日、チームをけん引してきた矢部次郎選手(33)が現役を引退し、チームのジェネラルマネジャー兼アンバサダーに就任すると発表した。
矢部さんは、奈良育英高校を卒業後、名古屋グランパス、サガン鳥栖、アルテ高崎でプレーした。2006年に地元奈良に戻り都南クラブに所属、2008年から奈良クラブに名前を変え、「奈良から初のJリーグチームを」と活動してきた。これまでは選手も兼ねてチーム運営の中心人物としてチームを引っ張ってきたが、これからは、GM兼アンバサダーとしてチームの運営に専念していくという。
2011年度のリーグ戦は、11試合に出場、1得点。全国地域サッカーリーグ決勝大会も3試合出場した。
以下、矢部次郎選手のコメント全文――「今シーズンで選手から退き、フロントサイドからクラブを支えることに決めました。選手としてJFLに昇格できなかったことは残念でしたが、次に進む決断をしました。奈良に帰ってきたときはまさかこんな形で選手をすることができて、こんなにも応援していただけるとは思っていませんでした。今まで応援してくださった方々にはいくらお礼を言っても足りないくらい感謝しています。チームメート、監督はじめクラブスタッフ、スポンサーの皆さま、ジュニアやスクール生たち、保護者の方々、サポーターのみんな、たくさんの友だち、家族、そして妻とこどもたち。本当にありがとうございました。これからは違う形でクラブに、そして奈良のサッカーに貢献したいと思っています。これからも奈良クラブを応援してください。必ずできるはずです。一緒に夢を追いかけましょう」
併せて、昨年アルテ高崎から奈良クラブに移籍し、明るい性格でチームのムードメーカー的存在だった浜岡寛選手(34)も今月16日付けで引退を発表した。2011年度のリーグ戦は6試合出場、2得点。地域サッカーリーグ決勝大会に1試合出場した。
以下、浜岡寛選手のコメント全文――「2011年シーズンをもって選手を引退することになりました。奈良に来て2年間は今までの経験を生かすことができ、多くのことを学ぶことができました。 今年のチームでJFLに昇格できなかったことが心残りですが、それもなにか理由があるに違いありません。今まで応援してくれた全ての人に感謝をして、またサッカーに恩返しができればと思います。本当にありがとうございました」