生駒市消防本部は11月10日、迅速かつ適切に建物火災で初期消火を行い、被害を最小限に止めたことを高く評価し、日本電気保安協会の志部谷英明さん(62)と、国本宏さん(54)に感謝状を贈った。
火災は10月28日13時15分ごろ、同市の5階建てマンション4階の一室で発生。2人が地下1階で作業をしていた時に自動火災警報器が鳴り、慌てて1階に上がると管理人の「火事だ」との声が聞こえ、見上げると玄関から煙が出ているのが見えたという。
一目散に階段を駆け上がり、出火室へ入ると中は煙が充満した状態。危険を顧みず、体をかがめて中に入り台所のガスコンロの上で何かが燃えているのを確認。その時点で天井近くまで火柱が上がっていたという。
国本さんが持っていた清掃用の布を水でぬらして炎に覆いかぶせ、志部谷さんがマンション備え付けの消火器で消火したほか、パニックになりうろたえていた住人の女性(74)をベランダに誘導して避難させた。2人の勇敢な行動によりけが人もなく、被害は最小限に止められた。
2人は「消さなあかん。取りあえず行ったらんと」との思いだったと振り返る。