奈良の時代かごに「つじ切り」襲来-東映ベテラン切られ役が妙技

かご屋に襲い掛かるつじ切り

かご屋に襲い掛かるつじ切り

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 7月26日、猿沢池や奈良町周辺で「時代かご」を運行する「やじきた屋」(奈良市南半田西、TEL 0742-26-8117)が運行するかごに突然侍姿のつじ切りが襲いかかり、刀を抜く侍2人を相手に「かご屋」のスタッフがつえで懸命に立ち向かい退治、通りがかりの観衆を沸かせた。

つじ切りに立ち向かう「かご屋」

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 つじ切りで襲撃をかけたのは、藤本文具の芸名で活躍する藤本長史さんと、弟子の柳生剣一郎さん。藤本さんは、悪役・切られ役の大ベテランで芸歴30年以上の役者。東映の「切られ役」として、テレビドラマの水戸黄門では「8時37分40秒の男」として名脇役ぶりを発揮していた。昨年7月から、かごの運行日に合わせて度々登場し、「かご屋から金を強奪する」という設定の下、突然どこからともなく現れる。

 「切られ役は奥が深い」と藤本さん。役者の傍らで大阪・中央区子育てプラザで、マッドエンジェルス内的場剣友会として殺陣のレッスンなども行っている。今後は「『切られ侍』としてイベントなどで活動していきたい」と意欲をみせる。

 今回は、かご屋がつえを使い勇敢に立ち向かいつじ切りを退治したが、これまでに一度、担ぎ手2人が切られてしまうことや、乗客を置いて逃げてしまうこともあったという。やじきた屋の大西尚さんがは「つじ切りに遭遇した場合はかご屋に助けを求めてください」と呼び掛ける。

 奈良の観光名物として定着した「時代かご」の周囲は笑い声が絶えない。

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