目指せ「脱貧」-奈良の貧乏大学院生が大富豪から学んだ成功理論を本に

「脱貧」と気合をいれゲリラキャンペーンに向かう黒岩将(写真中央)さんら

「脱貧」と気合をいれゲリラキャンペーンに向かう黒岩将(写真中央)さんら

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 「出稼げば大富豪」(KKロングセラーズ)を今月出版した、奈良先端科学技術大学院大学の学生でITベンチャー「ホープフル・モンスター」(生駒市)社長の黒岩将さん(29)が、「脱貧」と書かれた白衣を着て県内の書店15店を訪れ、宣伝用の自作POPを手渡すなどのゲリラキャンペーンを行った。

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 黒岩さんは、同大学の博士課程に在学しながら昨年5月に同社を設立。10月には合コンプログラム「ザ・セキガエ」の開発で新聞などに取り上げられ話題となったが、収益には結びつかず年商は29万円…。そうした中、知人からバリ島でプログラム開発の仕事をしないかと誘われ、海水パンツとゴーグルをスーツケースに入れてバリ島に向かった。そこで、不動産業などを営む大阪府出身のバリ島有数の大富豪、通称「兄貴」に出会う。

 「人を豊かにすることと、自分の成功はイコール」――その言葉に衝撃を受けたという黒岩さんは「兄貴」にほれ込み弟子入りを志願。快く了承した「兄貴」の日常生活から、成功への格言を学び、その言葉を24の成功理論としてまとめた。その中でも、「隣人に幸あれ理論」「マルチーズ風理論」「ハイスピード理論」は「特に読んでもらいたい部分」として挙げる。

 キャンペーンでは、協賛する近畿日本ツーリストが用意した、胸に大きく「脱貧」「貧乏博士課程」などと書かれた白衣をまとい、まちを練り歩く。行く先々で行き交う人の注目を浴び、サインを求められることも。中には、威勢良く店に飛び込み店舗からおしかりを受け「恥ずかしさの裏返して失礼なことをしてしまった」(黒岩さん)と反省する場面もあったが、店舗からは「ビックリしたが、どういう人が書いているのかわかるし、著者自身が回るのは面白い」などとおおむね好評を得ていた。

 黒岩さんはこの本を「頑張っても豊かになれない。まじめにやっているのにうまくいかない。そんな人に読んでもらいたい」と話す。8月下旬ごろには第2弾の発売も予定し、「今年中に4冊は出したい。最終的に15冊に」と意気込む。今後は「社会に恩返ししていきたい」とも。

 初版3万部で、価格は1,680円。ゲリラキャンペーンは今後、6月18日に大阪府、来週は兵庫県、今月下旬に名古屋、和歌山県で予定している。

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