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ならまちでガラス工芸作家・中村敏康さんの「切子ガラス」展

花器 波

花器 波

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 ガラス工芸作家で中村敏康さんの「切子ガラス」展2024が現在、「ならまち ギヤラリーたちばな」(奈良市西寺林町、TEL 0742-31-6439)で開催されている。

作品

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 富山ガラス造形研究所などで多くのガラス工芸技法を学び、現在は福岡県糸島市を拠点に活動している中村さん。作品には日本の切子にあしらわれる文様などを使い、切子をより身近な器にしたいという思いから、オリジナルデザインを信条に現代的な文様の切子を制作しているという。

 同展では、ぐい呑みや盃、酒器、グラス、花器など約100点を展示している。九州産業大学芸術学部で木造彫刻を学んだ経験から木彫りの技術がバックボーンにあるという中村さんの作品。カットのラインが浮世絵のような「ノミ」の跡のように彫り込み描き出し「枝を広げた木立」や「波」をモチーフにした物もある。

 中村さんは「切子はカットガラスの技法の一つと捉え、表現の幅を楽しめる物を取り入れている。飾るだけでなく実際に使ってもらいたいと、生活に取り入れやすい価格帯にしている」と話す。

 中村さんの作品に出合って17年以上という同ギャラリー店長の宮崎宗久さんは「伝統的な物から一歩踏み出した作品が中村さんから生み出される。今回は表面を多面に削り切り出した作品も見どころ。これからの季節、冷茶や冷酒などを注いだ切子ガラスを使って涼やかに過ごしてもらえれば」と話す。

 作品は販売も行う。価格は、冷茶グラス1万2,100円、グラス1万9,800円、ぐい呑み9,350円など。7月7日まで。

 同ギャラリーの営業時間は11時~18時。水曜定休。

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