生駒市北コミュニティセンター「ISUTAはばたき」(生駒市上中)で2月22日、「たまごでおひなさまをつくろう」講座が開かれ、同市内の親子連れなど15組33人が参加した。桃の節句を前に、卵の殻を使った「お雛さま」と「お内裏さま」の人形作りに挑んだ。
同講座は、同センター内の図書館が、楽しみながら本に親しんでもらおうと企画したもので、卵の出てくる童話「ぐりとぐら」の大型絵本の読み聞かせも行われた。
おひなさま作りは、まずはピンセットを使って慎重に小さな穴を開け中身を出し、そのあと、卵の耐久性を上げて重りにもなるようにと、木工用ボンドを溶かして水を染み込ませたティッシュペーパーを殻に詰め込む。筆を使って髪と表情を描き、服に見立てた和紙を巻いて、最後にえぼしをかぶせて完成。人形はそれぞれ個性豊かな表情で、孫へのプレゼント用にとかわいい人形を作ろうと夢中になる人の姿も見られた。
卵の中身は職員がホットケーキやクッキーといったおやつにして、参加者らに振る舞われた。
講師は、元「森の工作館」(大阪府四条畷市)館長の荒堀英二さん。いらなくなったペットボトルや廃材を使ってリサイクルでおもちゃ作りを行う荒堀さんは「小鳥や動物、砕いてモザイクなど、卵を使った工作は無限にある。捨ててしまうような物を利用して何かを作って、誰かにあげるというのは優しさにも物を大事にすることにもつながる」と話し、小さな子どもにとってのものづくりの大切さを強調する。
生駒市内の小学校に通う清水華凜ちゃん(7)は「顔の下書きが難しかったけど、うまくできた。自分の部屋に飾っておきたい」とおひなさまを大事そうに抱えて帰った。