3月1日から始まる「春の火災予防週間」に先駆け2月13日、奈良市役所(二条大路南)で奈良市消防局の南消防署と中央署、同市役所職員らが合同で消防訓練を実施した。両消防署の消防隊員約40人が参加、はしご車や救助工作車など8両が出動。本番さながらにきびきびした動きで訓練を行った。
訓練は、同市役所の防火管理体制や自衛消防体制の強化、消防技術の練磨や士気の高揚を図ることを目的としたもの。同市役所3階の湯わかし場から出火、初期消火をするも火の勢いは衰えず延焼し、濃煙が上の階へ流入、3階で2人の負傷者が逃げ遅れ、また、屋上に非難した数人の職員が助けを求めているという想定で、屋上の要救助者ははしご車を使って救助、6階ではトンネルの中を回りながら降りてくる垂直救助袋で脱出、3階からは高所救助車を使用してそれぞれ要救助者を助け出した。
その後、隊員指導の元、職員らが水消火器を使った消火器の取り扱い訓練を行い、職員らは真剣な表情で取り組んだ。
自衛消防本部隊長の藤原昭奈良市長が「大きな問題なく訓練が完了した。実践的で、臨場感ある訓練をすることができた」と総評、中村輝安南消防署長は「市役所は、お年よりや体の不自由な方など、いろいろな方が訪れるので防火に注意しなければいけない」と話した。