平城宮跡会場オープン迫る-1300年祭を影で支える田辺秀行さん

平城遷都1300年祭のオフィシャル広報隊「平城人(ならびと)」の代表をして同祭を支えてきた田辺秀行さん

平城遷都1300年祭のオフィシャル広報隊「平城人(ならびと)」の代表をして同祭を支えてきた田辺秀行さん

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 今年1月に開幕した平城遷都1300年祭のメーン会場となる平城宮跡会場のオープンが4月24日に迫り、同祭を影で支えてきたオフィシャル広報隊の「平城人(ならびと)」の活動も節目を迎えた。

 平城人は、代表の田辺秀行(43)さんが、奈良のストリートダンスイベント「バサラ祭」に参加するチームに呼びかたことをきっかけに2008年4月に結成。当初は、同祭を応援する市民レベルのPR隊として活動していたが、翌年にはその功績が認められて平城遷都1300年記念事業協会から正式に「平城遷都1300年オフィシャル広報隊」として任命された。

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 「平城人」はこれまで、「奈良を、平城遷都1300年祭を盛り上げたい」一心で、メンバー約100人が全国を飛び回り、ダンスを通じて同祭のPR活動をボランティアで行ってきた。各地で開かれている「よさこい祭」やイベントなど80以上の舞台に立ち、同祭のロゴマークの入った衣装で会場を盛り上げてきた。

 オフィシャルになってもボランティア活動に変わりなく、「よさこい祭」へのエントリー料や交通費、宿泊費、衣装代などはすべて実費。イベントによっては謝礼を受け取ることもあるが、大所帯の活動費をとうてい賄える金額ではなく、これまでのメンバー全員の実費を合わせれば1,500万円を上回るという。

 同祭をPRする理由について、田辺さんは「使命感」ときっぱり。「50年に一度のお祭り。一生に一度しかない。こんな大イベントに何もしない方が不思議」と言い、同協会に出向きPR隊の話を持ちかけた時には田辺さんの奈良に対する熱い思いに感銘し涙を流す職員もいたという。

 2008年8月には「平城人」の小学生メンバーを中心に「せんとくんダンサーズ」も結成。同祭のマスコットキャラクター「せんとくん」とともにさまざまなイベントでダンスを披露している。多くの子どもや学生などがメンバーにいることから、礼儀やしつけにも重きを置き、学業などでも手を抜くことが許されず、田辺さんは、時にはメンバーのよき兄貴分、時にはよき父親としての役割も担っている。

 そうした田辺さんの原点は、「バサラ祭」。精神的に沈んでいた時に同祭の開催を知り、「よさこい祭」のビデオを見た時に「衝撃を受けた」と振り返る。その後、すぐにメンバーを集め、「邪馬台国」を結成し練習開始。2カ月でチームを仕上げて祭に参加し、準バサラ大賞にも輝いた。その後、5度の優勝も果たしている。

 ボランティア活動を続けるなか、田辺さん自身もさまざまな転機を迎えた。2004年にはソロで歌手デビュー、2009年には新たに作ったコミック歌謡集団「田辺秀行とゴールデンアワーズ」としてもデビューを果たしている。

 田辺さんや「平城人」の活動のかいがあり、平城遷都1300年祭も多くの人に知ってもらえるようになった。「(同祭には)何度も足を運んでほしい。1回ぐらいじゃ魅力は伝わらない」と話す。今後も同祭を盛り上げるとともに、同祭の終わった来年、再来年の奈良を見据えて新たな行動を起こすという。

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