奈良の散策名所・高畑かいわいをマップ化-美術館職員が製作

高畑かいわいを盛り上げようと、入江泰吉記念奈良市写真美術館の職員が製作した「高畑界隈散策地図」の表紙イメージ

高畑かいわいを盛り上げようと、入江泰吉記念奈良市写真美術館の職員が製作した「高畑界隈散策地図」の表紙イメージ

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 入江泰吉記念奈良市写真美術館(奈良市高畑町)の職員が4月3日、高畑町や白毫寺町などを盛り上げようと、観光の名所や近隣のカフェなどを紹介する「高畑界隈散策地図」を作成した。

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 高畑かいわいは、春日大社の神職が住む町としてや、柳生街道の始終点として古くからにぎわい発展してきた。国宝の十二神将像で知られる新薬師寺や花の寺として知られる白毫寺があるほか、志賀直哉が9年間住んでいた旧居が残されているなど、文人墨客(ぼっかく)にも愛されてきた。四周がガラス張りで瓦屋根が浮いて見えるような外観の同館は、建築家・黒川紀章氏が手掛けたもので、第48回日本芸術院賞を受賞するなど建築物としての評価も高く、見学に来る人も多い。

 街並みは静かで、全国から散策に訪れる人も多い高畑かいわいだが、狭い道が入り組んでいることから、観光名所の場所がわかりにくいなどの声も多く、そんなことからマップを製作することにしたという。

 マップには、公衆トイレや、カフェ、駐車場などの場所や、高畑かいわいの行事情報などに加え、多くの知識を持つ学芸員ならではの豆知識も記載されている。地図を手掛けた同館学芸員・木村真士さんの「おすすめ」は春日大社への通じる「下の禰宜道」で、「この小道で恋人同士がささやくと愛が成就する」などと言われていることから通称「ささやきの小径(こみち)」と呼ばれる。

 木村さんは「まずは、この地図を手に取って高畑かいわいのことを知ってもらい、散策してもらえれば」と話す。志賀直哉旧居、新薬師寺、白毫寺のほか、周辺の協賛店で配布している。配布部数は3万部。

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