奈良県は8月6日、「100の指標からみた奈良県勢(平成21年版)」を発売した。
同書は、人口・経済・社会などの統計データをまとめたもので1989年から毎年発行している。今年から、全国平均と奈良県を比較できるように工夫し、データから奈良県の現状を読み取ることができる。
同書によると、奈良県の総人口は140万3,686人で全国28位と中位に位置するも、民営事業所数は40位で、県外就業率が全国1位と、県内で就業する人が少ない結果となった。
15歳以上の人口に占める就業率の割合は51.8%でワースト2位になっているにもかかわらず、個人預金残高は336万6,833円と東京、大阪、徳島に続き4位。家計消費支出額も33万8,445円で富山県、山形県に次いで3位につけた。ピアノ所有台数は栃木に続き全国2位のほか、海外渡航者数も東京、神奈川、千葉、愛知に次いで5位。そのほか、1世帯あたりの新聞発行部数が1.35部で全国1位になっているなどデータをみる限り、奈良県民は比較的豊かな生活を送っているように読み取ることができる。
一方で、卸売業や小売業の年間商品販売額は全国46位の2,277万5,000円にとどまるなど、県内消費の低調さが課題として浮かび上がる。
B6版150ページで発行部数は400部。価格は500円。県内の啓林堂書店や県庁内売店、県統計課で販売する。