育英西中学校・高校(奈良市三松4)で「グローカル成果発表会」が1月30日に行われた。
同校は文部科学省から「地域との協働による高等学校教育改革推進事業(グローカル型)」校に認定。学校の学習内容を社会の在り方などと結び付けて、グローバルな視点を持ってコミュニティーを支える人材の育成に向けて、地域課題をテーマに選び解決に向けた体験と実践を伴った探究的な学びを実現する取り組みを行っている。
ポスターセッションでは、グループごとに奈良公園における外国人観光客へのインタビュー調査に関する発表が行われ、参加したコンソーシアムメンバー・運営指導委員・県教育関係者からアドバイスを受けた。
グローバル化に対応できるスキルを身に付けた人材を育成する教育プログラム「国際バカロレアMYP候補校」に認定されていることから、中学2年生によって「コミュティプロジェクト」についてや、「Science&Discovery」と呼ばれる同校独自の設定科目の科学研究についてもポスターセッションで参加者と議論を深めた。
「S.D.基礎」「シナジータイム」「国語総合」などの公開授業も行われた。各プロジェクトの事例発表では、今後の探究活動について協議。研究協議会では、同事業運営指導委員で奈良県立大学の松岡慧祐准教授が「共同プロジェクトと探究教育の可能性」について講演し、「地域の課題を解決するためには、現場のデータ集めや実態を明らかにすることが重要。自らも異を立て、主体的に取り組むことが必要」と話した。
参加した大阪経済法科大学の村内俊雄客員教授は「生徒自ら課題を見つけ、これに取り組んでいることは素晴らしい。学校も国際バカロレアの導入や、グローカルな授業を取り入れており今後の成果が楽しみ」と話す。