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奈良マラソン直前、ランナーらに救命救急講習会 救命活動の医師らが指南

(左)日本赤十字社の矢口みや子さんは看護師で、奈良マラソンには救護や講習会講師で毎回参加している
(中)市立奈良病院副院長の下川充さんは麻酔科の医師で救急集中治療センター長などを務める
(右)県のドクターヘリに乗り、心停止の患者などの救命活動をしている医師、南奈良総合医療センター循環器内科部長の守川義信さん

(左)日本赤十字社の矢口みや子さんは看護師で、奈良マラソンには救護や講習会講師で毎回参加している (中)市立奈良病院副院長の下川充さんは麻酔科の医師で救急集中治療センター長などを務める (右)県のドクターヘリに乗り、心停止の患者などの救命活動をしている医師、南奈良総合医療センター循環器内科部長の守川義信さん

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 「ならでんフィールド(奈良市鴻ノ池陸上競技場)」(奈良市法蓮佐保山4)で12月7日、ランナーらを対象とする救命救急(胸骨圧迫)講習会が行われた。

 県のドクターヘリに乗り、心停止の患者などの救命活動をしている、南奈良総合医療センター循環器内科部長の守川義信さんら医師が講師を務めた。

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 翌日開催されるフルマラソンや10キロマラソンの「前日受け付け」をする人や、この日の午後開かれた3キロジョギング参加者や関係者が訪れた同競技場。関連イベントも多数行われることから終日、多くの人でにぎわう中、希望者は積極的に取り組んだ。

 守川さんは「マラソン大会は7万人に1人の確率で心肺停止が出るともいわれる。万が一心臓が止まってしまっても、救える命を救うためにみんなで協力して心肺蘇生をしてほしい」と言う。

 倒れている人を見つけたときに軽く肩をたたき「大丈夫ですか」と呼び掛け反応を確認することなど、実例を交えた具体的な内容に受講者は熱心に耳を傾けた。

 奈良マラソンでは、反応があるか確かめ、なければ近くの人に「誰か本部へ通報して」と頼み、通常の呼吸をしていなければ胸骨圧迫を直ちに開始する。迅速な初動が大事で、死に至る確率が約半分に減るという。

 胸骨圧迫の模擬体験では、ハート型のポンプに両手を重ね力強く繰り返し押す動きを、講師の掛け声に合わせ1分間に100~120回で行うテンポを確認した。

 「胸骨圧迫による心肺蘇生は救急医療の最前線で行っている救命法であり、一般の人でもできる非常に有効なもの。周りの人や愛する人を助けるために怖がらずにやってほしい」と守川さん。

 参加した男性は「明日、フルマラソンを走るが、もし倒れた人を見つけたら怖がらずに声を掛ける勇気を持てた。心肺蘇生法を知っておくことは普段の生活でも必要だと感じる」と話す。