農産物直売所「旬の駅ならやま」(奈良市奈良阪町)が現在、中登美第3団地(奈良市中登美ケ丘)ショッピングセンター内の空き店舗を活用し、返品・廃棄になる野菜を半額で売る「もったいない市場」を行っている。
4月から週2日出店している同店ではこれまで、地元農家から直接仕入れた販売野菜の売れ残りは返品するほか、鮮度の落ちた野菜は廃棄していたが、無駄をできるだけ無くそうと「もったいない市場」の取り組みを始めたという。
社長の佐藤義貴さんは「農家が一生懸命作った野菜のため、安くしてでも食卓まで届けたい」と話す。4月はイチゴが開店と同時に売り切れる好調ぶりだったという。
客からは「以前は団地内にスーパーがあったが、今はなくなってしまった。団地に住む高齢者にとって大変ありがたい」「団地に新しく店ができて、しかも野菜が安く買えて大変助かっている。遠くのスーパーまで歩かなくて済む」と好評を得ているという。
佐藤さんは「利益はあまりないが、いろいろな人に喜んでもらい、社会の循環を生み出す意味がある。今後取り組みを拡大し、廃棄食品ゼロを目指したい」と意気込む。
営業時間は水曜・金曜=9時30分~13時。