ピラティスSORAのインストラクターによるエクササイズイベント「お寺でピラティス」の一環として、地元の発酵食料理店「糀と野菜のお料理 花」オーナーシェフによる「発酵食セミナー&ランチ」との初コラボイベントが3月3日、興善寺(奈良市十輪院畑)で行われた。
僧侶の祖父を持ち、子どもの頃からお堂のお香の香りやたくさんの仏像が並ぶ空間が好きだったというインストラクター、坂本あやのさんは「ピラティスには落ち着ける空間が必要であり、お寺という選択肢は必然だった。森田住職とご縁をいただいたのもおじいちゃん子だった私を祖父が導いてくれたと感じている」と振り返る。「奈良らしい落ち着ける空間を大切にピラティスを伝えていきたい」とも。
興善寺本堂でのピラティスイベントは4回目だが、オーナーシェフ、北村愛さんとのコラボは初めての試み。「キャンセル待ちが出るほど応募があり、体や食の健康への関心の高さに驚いている」と話す。「本堂の厳かな雰囲気の中で仏様に見守られながら余分な力を抜いて体幹を整え、発酵食のスペシャリストである北村さんの『魔法の発酵食セミナー』で知識を深め、心身共に健やかになってほしい」と意気込みを見せた。
当日の発酵食メニューは、納豆甘こうじ、乳酸菌みそ汁、塩こうじ唐揚げ、発酵ドレッシングのサラダ、甘酒ヨーグルトなど。参加者は発酵食の話を聞き、作り方を見た後、ランチを楽しんだ。
参加した中川百合子さん(57)は「奈良町の癒やしの空間でのピラティスは、心が開放され感性が刺激された。発酵食ランチは『発酵食を日常に取り入れ体の中からきれいに』という北村さんのレシピが分かりやすかった」と振り返り、大阪から参加した女性は「寺や奈良町の雰囲気が好きなので、散策するのも楽しみに参加した」と話す。
住職の森田康友さんは「ピラティスはヨガのようなもので仏教から来ている仏の道。本堂に入る前には塗香(ずこう)といい、体に香を塗って清める作法を知ってもらう」と話す。「寺は敷居が高いと思わないで、仏と縁を結んでいただくきっかけにしてほしい」とも。
ピラティスイベントは各種あり、フェイスブックやホームページなどで知らせるという。