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奈良で「あすか このゆびとまれ こども食堂」 飲食店と連携して2年目

自主的にお手伝いも

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 奈良市紀寺町の飛鳥公民館で2月9日、「あすか このゆびとまれ こども食堂」が開かれた。

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 代表の尾持由洋(おもちよしひろ)さんは「子どもたちの居場所を作りたい」という思いから2017年5月、同食堂を立ち上げた。「食材にこだわりもあるが、ここは良質な食事をお得に食べる所ではなく地域になじむ憩いの場所。食べることが目的ではなく、人と人との関係を結ぶツールとして利用してほしい。子どもたちがより多くの人と出会える『こども食堂』でありたい」と話す。

 この日のメニューは「鶏肉のキーマカレー」「干し白菜のレモン風味」「水菜とはっさくのサラダ」「福神漬け」とデザートのイチゴ・古都華(ことか)。地元の新鮮な食材や、尾本さんが経営する飲食店の調味料を使用。メニューの6~7割を飲食店で仕込み公民館の台所に持ち込む。スタッフの一人は「尾持さんは私たちへの負担の軽減も考慮していると思う。加えて料理のプロに作り方を聞けるのでありがたい」と話す。

 小学生男児(9)は「いつもお代わりをして全部食べる」とお気に入りの様子。その隣のテーブルにいた女児(7)は「おなかいっぱいだけど、このイチゴだけは残したくない」と話していた。「水菜とはっさくのサラダがおいしい」と話す子どもも。この地域の小学校に転校して間もない孫と参加した女性は「食事がおいしくて周りの方との会話が弾む。孫が友達を作れる場所があってうれしい」と話す。

 2年目に入った同食堂について、奈良市社会福祉協議会の北野さんは「スタッフの多くはこの地域で暮らす大人たち。それぞれができることを懸命に行なっている。すべきことは行うが無理はしない。それが『こども食堂』を継続できる一因」と話す。

 開催は毎月第2土曜。料金は、子ども=無料、大人=300円。誰でも参加できる。事前申し込みは同会(TEL 080-3642-4123)またはフェイスブックから。

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